2008年01月23日

匿名を無くしてもあまり意味は無くね?

東京にも雪が降りましたねー。おかげさまでさーむいですねー。部屋の中が冷え切っててキーボードも冷たくて手があっという間にかじかむんですけど、いかがお過ごしでしょうか。

ここ何日かすっかり、やれ仕事が大変、だの、やれ飲み会で呑んだくれてしんどい、だの、どうでもいいワタクシゴトばっかりブログに書き続けてきちゃいまして恐縮です。そろそろ真面目な記事も書かなきゃなーと思っていた最近ですが、本日つらつら溜まってるブロガーさんとかのフィードを読んでたらこんな記事が。

404 Blog Not Found:有名人こそ、匿名を援護せよ

発端は以下の記事。

J-CASTニュース : 弁護士の小倉秀夫氏に聞く ネットでの誹謗中傷問題(中)
実名を使うのが基本 それがネットをよくしていく


それに対しては既に以下のような対論もあるわけですが、よーく読んでみると、この二人が言ってることは実はそんなに違わない気が。

J-CASTニュース : ITジャーナリストの佐々木俊尚氏に聞く ネットでの誹謗中傷問題(上)
実名の義務付け ネットのプラス面をつぶす


んでまあ、小倉弁護士の記事はちょっと言い方が「なんでもかんでも実名でなきゃ許さん!」みたいな過激な感じで書いてるので、下のまとめみたいに、2ちゃん界隈では「小倉氏ねよ!」みたいな脊髄反射的論調が盛り上がっちゃったみたいですねやっぱり。

痛いニュース(ノ∀`):「『ネットでは、実名を使うのが基本』となる制度を。それがネットをよくしていく」…弁護士の小倉秀夫氏

この辺、オイラなんかみたいに、Webサービス上での憎悪反感「気にくわねえ奴はぶっ潰す」的な紛争事例に対して「まあまあ少し冷静になりましょうやとりあえずオレ等サービス提供者は場を提供してるだけだから」なんていけしゃあしゃあと顔を出してはなるべく火をかぶらずに火の粉を払ってる立場の人間からすると、確かに一面の真実として頭のおかしげな本当に迷惑である一部の人たちを突き止めるのに匿名性ってのは障害になってはいて、そこの責任は当事者にきちんと取らせることのできるある程度の仕組みは確かに必要なんだろうなってのはわかる。

ただ、じゃあ「全て実名」ってのがいいかどうかっていうと、それも微妙。だって、ユーザーなんて、オイラも含めてですけど、完全実名が当たり前の状態で向こう三軒両隣どころか日本全国はおろか全世界から見ようと思えば見られるネットっていう場所で大見得切って衒いも無く自分の拙い意見を叫ぶことができるような体力なんか、これぽっちも無い人が99.999999パーセントは下らないわけですよ。で、そういう人って、多分一生かかっても、どんなに本人が意識して頑張っても、その境地に辿りつけないだろう人が殆どと思われる上、さらに性質が悪いのは、それを意識する(=想像する)ことすら、本質的にはできない人たちばかりなわけです。

それはつまり、「攻撃すること」によって起きる相手の痛みは想像することが非常に難しく無自覚であるくせに「攻撃されること」の可能性を想起する能力には欠ける(=リテラシーの欠如)、それに反して「攻撃されること」によって起きる自分の痛みには非常に過敏である(=エヴァで言うATフィールドみたいなもん)、大衆なんてそんなもの、という現実がある。

そこにズドーンと「全員完全実名」なんて落っことしたら、それってつまりお前ら全員神になれ、なんて言ってるのに等しいとすら思えるわけで。ATフィールドの壁は厚いのよ。

なお、たまーにATフィールドが無いような人が居て、しかもそれはリテラシーの高い人であるとは限らず、逆に全くリテラシーは無い、頭のおかしげなガン細胞みたいな人にも顕著に見られたりするのが、人間の妙なんですね。つまり、たとえ実名にしようが、リスクを負わせようが、相手を攻撃する奴は攻撃するし、本当に実害のあるほどのことを言うような人ってのは、むしろ実名だろうがなんだろうが言っちゃう人でもあるようで、実名にしようがどうしようが、そういう被害は無くならんと。まあ、この辺自分のWebサポート経験からくる体感的なもんですけど、ちょっと極論かな^^;

一方で、じゃあリテラシーは無いけどATフィールドバリバリ張ってる大多数の人が、実名化という大鉈でATフィールドだけ壊されたらどうなるか?って言うと・・・発言したら「誰かを攻撃してしまう」リスクについて過剰に意識した結果、「何も言わない」のがリスクを回避する最善の策である、となって、大多数のネット住人の方々がおっしゃるように、せっかくのネット議論を萎ませてしまうことになりそう。リテラシーが無い以上「発言の内容が攻撃に当たるかどうか」を自分でも判断できない、けど「攻撃」とみなされてしまったら、それに数百倍する攻撃を受けてしまうわけで、どう考えてもリスクの計算が成り立たない・・・みたいな。

結局、現状では「匿名」であることは利益のほうが大きいとは個人的には思うわけですが、他人に実害が起きるケースにおいてはきちんと「実名」もわかるようにして責任は担保できるようなシステム、それでいいとおもうんですね。実は小倉弁護士も最終的にはそういうことを言ってるようなんだけど、途中の発言が極端に書かれているところで読み込めない人から叩かれてるようにも思えるんですが。

で、そのためには何が必要かって言うと、

@実害が起きるケースかどうかをしっかり客観的に判断できるシステム
 →法的判断もきちんとできない人間には判断させない体制と、
  判断できる人間の確保

A一見匿名の発言者を正確かつ迅速に調査できるシステム
 →必要とあらば簡単にスピーディーに発言者を特定できる仕組みと、
  その能力を持った人間の確保

B実名を調査できる権限を限定できるシステム
 →@で確保した人間のみがAの調査を実行し結果を知りえる体制

それ以外にもきちんと加害者に責任を負わせるための仕組み(=司法)とか、色々あるんでしょうけど、実は現在の警察や裁判所もちゃんとその辺のことはしてるので、意外に現行のままでも良く出来た体制にはなってる気がするんだよね。ただ、やっぱり大衆には、警察や裁判所は時間的にも経済的にもコストが高いし精神的な障壁も高くて、その辺が問題なのかなと。逆に言うと、その辺さえしっかりしてしまえば、実は匿名顕名どちらがいいのかなんてどうでもいい議論なんじゃね?なんてことを思いました。

以上、あんまりちゃんと考えをまとめずに気の向くままに筆を走らせてますので至らぬ点も多々あるかと思いますが、時間も遅くなってしまいましたので、何卒ご賢察ご了承のほど賜りますれば幸いでござる。


posted by tacryan at 23:59| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | Social Media/Community | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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